1. 10月24日 波平先生担当

10月24日 波平先生担当

最終更新日:2016年11月28日

抄読会

Effects of a fixed low-dose ropivacaine with different volume and concentrations on interscalene brachial plexus block: a randomized controlled trial
Wenwen Zhai, Xuedong Wang, Yulan Rong, Min Li and Hong Wang
BMC Anesthesiol. 2016 Sep 30;16(1):80.

【背景】
超音波ガイド下に神経ブロックを行うことは使用する局所麻酔薬の用量を減少させた。少ない量でブロックすることは合併症を減らすことにも有効である。
高用量の局所麻酔薬について、異なる容量(volume)と濃度(concentration)とブロックの効果について調べられているが、低用量において最適な濃度と容量の組み合わせについては明らかではない。
超音波ガイド下斜角筋間腕神経叢ブロックで50mgのロピバカインを異なる容量と濃度で使用すると、作用発現時間、疼痛コントロールおよび副作用の発生頻度に違いが生じるという仮説を立てた。
【対象と方法】
肩関節鏡手術を予定された、18歳~80歳、ASA PS1 or 2の患者99人を「0.75群(0.75%*6.7ml)」、「0.5群(0.5%*10ml)」、「0.25群(0.25%*20ml)」の3群に無作為に割り付け、ロピバカインを用いて超音波ガイド下斜角筋間ブロックを施行した。
評価項目: C5-6の感覚遮断(ピンプリックテスト)、運動遮断(肩の外転)、合併症(血腫やホルネル徴候など)、横隔神経麻痺、術後痛、補助鎮痛薬使用量、睡眠の質、ブロックの満足度、ブロック側の握力
Primary outcome: 感覚遮断と運動遮断の発現時間
【結果】
ロピバカインの濃度が高いほど感覚遮断と運動遮断の発現までの時間が有意に速かった (P < 0.05)。 ブロック後30分以内にすべての人で感覚遮断が得られた。 0.5群の1人、0.25群の20人で30分以内に完全な運動遮断が得られなかった。
横隔膜神経麻痺(横隔膜運動の消失/奇異性運動)の発生頻度は群間で有意差はなかった。
ブロック後30分でのホルネル徴候が0.25群で1人見られた。
呼吸困難、低酸素、嗄声、血腫、局麻中毒は認められなかった。
【結論】
50mgの0.75%・0.5%・0.25%のロピバカインは肩関節鏡手術における斜角筋間腕神経叢ブロックにおいてほぼ副作用を生じることなく同様のブロック効果を得られたが、0.75%が最も速い効果発現時間と関連があったため、より適していると考えられた。