1. 2017年1月23日 照屋先生担当

2017年1月23日 照屋先生担当

最終更新日:2017年02月02日

抄読会

Initiation Strategies for Renal-Replacement Therapy in the Intensive Care Unit
N Engl J Med. 2016 Jul 14;375(2):122-33.
【背景】
生命を脅かす程の腎不全合併症はないが、AKIを呈する重症患者においての腎代替え療法(Renal-Replacement Therapy:RRT)の開始のタイミングは議論の的である。
【方法】
研究デザイン:多施設、非盲検、前向きランダム化比較試験
対象:重症AKI(Kidney Disease: Improving Global Outcomes[KDINGO])分類ステージ3の患者で、人工呼吸管理か、カテコラミンの投与が必要か、またはその両方が必要な患者で生命を脅かす程の腎不全合併症があるわけではない患者
早期群は無作為割り付け後すぐにRRT開始。後期群は、重度の高K血症、代謝性アシドーシス、肺水腫、BUN>112mg/dL、無作為化後72時間以上続く乏尿のうちのいずれかが出現したときにRRTを開始。
Outcomes:60日時点での全生存率。
【結果】
620例を無作為化した。60日時点でのKaplan-Meier推定死亡率では、早期群と後期群で有意差は認められなかった。早期群では311例中150例(48.5%,95%CI 42.6~53.8)、後期群では308例中153例(49.7%,95%CI 43.8~55.0)が死亡(P=0.79)。後期群の151例(49%)がRRT施行しなかった。 カテーテル関連血流感染の発症率は早期群で高かった(10% VS. 5%, P=0.03)。利尿や腎機能の数値の改善は後期群のほうが早く認められた(P<0.001)。
【結論】
重症AKIを合併した重症患者を対象とした研究で、RRTを早期に開始した群と後期に開始した群との間に、死亡率に有意差は認められなかった。後期群では、相当数の患者がRRTを回避できた。