2019/7/8 金城先生担当

最終更新日:2019年07月13日

抄読会

Clinical Use of the Pictorial Baxter Retching Faces Scale for the Measurement of Postoperative Nausea in Children.
(Anesth Analg 2019;128:1249–55) 
 
背景:小児において吐き気を評価することは困難であるため、嘔吐をもって評価していることが多い(=吐いて初めてPONVと認識する)。最近開発されたBaxter Retching Faces (BARF) scaleは、小児の吐き気の程度を定量化することにおいて妥当性を持っている。今回我々は、小児のPONVおよびPDNVの評価におけるBARFの臨床的有用性を決定し、正確に使用できる最低年齢を確立した。患者が治療の必要性を認識したスコア、および臨床的に重要なスコアの変化の最小値、および再検査信頼性を検討した。
方法:術前、PACU、および退院後の段階で、BARF scaleおよび視覚的アナログスケールを用いて、吐き気の重症度および制吐剤の必要性について被験者の評価を得た。
結果:6歳以上の小児は全員BARF scaleを使用することができた(6歳以上および6歳未満の子供についてはそれぞれ132/132 (100%) vs 59/76 (77.6%)、p <0.001)。BARF scaleは、制吐剤に対する患者の必要性を予測することにおいて優れた性能を有し、スコア4は80.0%の感度および85.6%の特異度を有した。臨床的に重要なBARF scaleの差は1.47だった。再検査信頼性は0.56だった。
BARF scaleでは、PACUで192人中60人の子供(31.3%)が術後悪心を有し、13人中6人(6.7%)に重度の悪心(スコア>6)が認められた。
嘔吐は8人に発生した(4.1%)。制吐剤は、16人(8.3%)に投与され、そのうち2人は重度の嘔吐(3回以上)を認めたが、悪心ありで嘔吐なしは11人中2人(18.2%)のみであった。PDNVは、99人中39人が記録を返却し(39.4%)、34人が悪心(34.3%)、15人が重度の悪心(15.2%)、16人が嘔吐(16.2%)を報告した。
結論
BARF scaleは、6歳以上の小児において臨床現場での使用が容易であり、臨床的に有意な最小の変化が1.47であり、4以上のスコアで制吐剤の必要性と関連している。BARF scaleによる術後悪心の評価は、臨床的に有意な悪心が子供に頻繁に起こるが、嘔吐を伴わない限り必ずしも治療されないことを示している。