JB-POT合格報告

2017-01-13

カテゴリー:試験

宜野座先生、JB-POT合格おめでとうございます!v(^o^)v
喜びの報告を頂きました!

 日本周術期経食道心エコー認定試験(JB-POT)に合格しました。
 昨年11月に行われた第13回JB-POTを受験し、12月に合格の結果が届きました。このJB-POT合格は心臓血管麻酔専門医の受験に際して必須の条件でありますが、その合格率が例年50%を下回る、ちょっと難しい試験として有名です。ちなみに私は3度目のチャレンジにして合格することができました。
 JB-POTの試験形式ですがコンピューター形式で行われます。この試験で特徴的なところが2つあり、1つ目は試験がビデオ問題と文章問題の2つのパートからなりビデオ問題の正答率60%以上かつ全体の正答率60%が合格という、2つの合格基準をクリアしないといけないという点。2つめは問題自体が術中のdecision makingを強く意識して作られているため、病態の理解と手術手技の理解を必要としている点です。
 琉球大学麻酔科では、麻酔専門医の取得と並行してサブスペシャリティーの取得(集中治療専門医、心臓血管麻酔専門医、ペインクリニック専門医等)を積極的に目指すという垣花教授の方針のもと、2015年には旭川医大から講師を招いてJB-POTの勉強会を行うなど地道な取り組みをしていただきました。このように教室全体の支えのもとに今回合格できたこと、この場をかりて教室の先生達、医局長の野口先生、垣花教授に感謝申しあげます。
 さて私がこの試験を受験しようと思ったのは、南部医療センター・こども医療センターでの勤務がきっかけでした。特に先天性心疾患患者の治療・手術に強く感銘を受けました。新生児科、小児循環器科、小児集中治療科、小児心臓血管外科、麻酔科が一緒になって複雑な先天性心疾患の治療に一生懸命に頑張っていました。聞くところによると少し前までは沖縄では先天性心疾患の治療に限界があり、治療・手術のために本土にいかなければいけない時代があったといいます。離島県である沖縄の麻酔科医として、少なくとも麻酔科領域に関しては我々自身のレベルアップが患者さんの治療に必要不可欠であると感じ、その手段の1つとしてJB-POTへのチャレンジがありました。
 さらに2015年、琉球大学に転勤したころ、琉球大学ではTAVIが始まりました。今までの私の感覚からは手術適応でない患者さんが、TAVIによって劇的に心不全が改善していくのを目の当たりにし、新しい治療技術がこれほどまでに患者さんにとって福音となるのかと、目からうろこが落ちる思いでした。これも琉球大学のハートチームが患者のリスクマネージメントを十分に行い、治療を行っているからだと認識しています。麻酔科からは西先生、和泉先生が中心となりハートチームに参加しており、いつも頑張っている姿を男らしく背中で見せてくれています。
 私の周りに起こったここ数年の出来事を紹介させていただきましたが、心臓血管麻酔1つをとってみても実りある数年間でした。JB-POTに合格したことはうれしいことですが、今後も医療の進化に伴い患者さんのニーズに応えていくこともまた、我々に課せられている課題であると感じ、身の引き締まる思いを感じています。
 話は完全に脱線しますが、先日息子のランドセルを買いにサンエーに行きました。私が小学生の頃は男は黒、女は赤とランドセルの相場は決まっていましたが、今は本当にたくさんの色のランドセルが所せましと並べられていました。私の息子は細部にまでこだわり紺を基調とし、青いラインが入ったランドセルを購入しました。分野は全く異なりますが、ここにも社会の変化に伴いお客さんのニーズに応えていく企業姿勢を見て取ることができます。どの業界でも常に安泰ということはなく努力を重ねているのだと痛感させられました。

 
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