1. 10月17日 野口先生担当

10月17日 野口先生担当

最終更新日:2016年10月31日

抄読会

頭頚部の動きに伴う挿管チューブの深さの変化
Journal of Clinical Anesthesia 2016;32:54–8
 
<背景>
頭頚部の動きに伴う挿管チューブの深さの変化に関する研究は小児のものが多く成人を対象としたものはほとんどない。本研究では、成人における頚部の伸展、屈曲、左右への回旋によるチューブ先端から気管分岐部までの距離の変化を調べた。
 
<方法>
対象:ASA PSⅠorⅡの脳神経外科、耳鼻科の予定手術患者50名
男性7.5mm、女性6.5mmの挿管チューブを喉頭鏡で直視下に挿管、右口角固定後、気管支鏡でチューブ先端から気管分岐部までの距離を測定した。その後、次の4パターンで正中位との差を測定した。
   (1)最大頚部伸展位
   (2) 〃 頚部屈曲位
   (3) 〃 右回旋位
   (4) 〃 左回旋位
 
<結果>
これまでの報告同様、伸展でチューブは浅くなり、屈曲で深くなる傾向があった。その一方で、伸展で右気管支挿管となった症例が2例あった。これは正中位でのチューブのねじれが伸展により解除(spring effect)されたためと考えられる。また、右回旋(=口角固定側)で浅くなり、左回旋で深くなる症例が多かった。ただし、全体として過去の報告と比べ例外が多くみられた。挿管中に頭部を動かす際はチューブの深さの変化に注意すべきである。